2018.10.16

マックス玉村工場が取り組む職場安全活動「SAPLS」とは?

 それまでの安全活動は

群馬県にあるマックスの「玉村工場」は、開発、製造、物流からなるマックスの中心工場で、ビーポップもここで製造されています。玉村工場は、ITを活用した工程管理、仕掛在庫の削減など従来から業務改善活動が盛んな工場で、高い製造品質と生産性の向上に取り組む一方、安全活動については安全衛生委員会、5S活動、自社製品「ビーポップ」による注意表示等を通じて安全な労働環境の確保に努めてきたものの、さらなる安全の向上、継続的な安全活動という点では、これまでの取り組みだけでは不十分と感じていました。
一方営業部門では、安全表示用途でお客様にビーポップを導入いただき、表示が貼られた現場を見てはいるものの、そこに表示をするに至った背景や、ビーポップがお客様の安全活動にどう役立っているのかまでは捉えられておらず、また自社の玉村工場がどんな安全活動しているのか知りませんでした。

営業メンバーが玉村工場を視察、改善活動がスタート

そこで営業部門では、KYT・ヒヤリハットといった外部の安全講習を受講し安全に対する理解を深めつつ、まずは玉村工場の安全取り組みがどうなっているのか調べてみることにしました。営業メンバーは、玉村工場視察前に労働基準局の資料から改善事例を学び、視察当日は工場内を5つのエリアに分けて現場をチェックし、合計49個の指摘箇所を見つけ出しました。指摘箇所をすべて写真に撮り工場のメンバーに報告、一緒に現場を回り1つ1つ確認した結果、危険表示で言えば「表示を見ていない」、「風景と一体化し目立たない」、「表示の説明を受けていない」などの声が現場作業者から挙がり、管理する側と現場で作業する側とのギャップが明らかになりました。工場の管理者からは「どこにどう表示すればよいのかわからなかった。指摘はとてもありがたい」と前向きな声が聞かれ、これをきっかけに生産と営業が一体となった玉村工場の「安全の見える化」取り組みがスタートし、指摘箇所の改善が行われました。

改善活動を止めないために「SAPLS」が始動

しかし指摘箇所の改善がひと通り終わると、「対応は済んだ」、「皆理解してくれた」と考えてしまい取り組みは停滞しました。「安全活動に終わりはない。どうすれば活動し続けることができるのか」、皆で議論するうちに「生産、営業が部門を越えてお互いの職場をチェックしよう」、さらには「玉村工場を安全のモデル工場にして、他社の安全担当者を招き指摘をしていただこう、逆に自分たちも他社の工場を訪問し良いところを学んでこよう」という考えに至り、部門を越えて玉村工場の「安全のモデル工場化」に取り組むことになりました。この「生産、物流、営業が一体となって取り組む職場の安全活動」をSAPLS(サープラス)活動(Safety Activities Production Logistics Sales)と名づけ、「さあ、仲間を守るためにプラスな活動をするぞ!」を合言葉に、三部門が危険予知の観点でお互いの職場をチェックし、さらには外部の目を借りて改善活動の継続を目指す取り組みが2018年1月から始まりました。

 

進む「SAPLS活動」

「SAPLS活動」では、ヒヤリハットのアンケート結果や玉村工場に見学に来ていただいた外部のお客様からの指摘事項を元に危険箇所の改善活動を進め、毎月1回生産、物流、営業部門の推進メンバーが集まる「SAPLSミーティング」で報告、共有されます。ヒヤリハットについては、「報告されたヒヤリハットはすべて改善する」との宣言のもと、玉村工場で働く社員、派遣社員、パート従業員全員から集まった125件すべてのヒヤリハット現場をチームごとに確認。チームで一緒に表示の作成・掲示作業を行いBefore→Afterの写真を壁に貼り出して全員が見えるようにしました。また玉村工場を訪問してくださった29社96名(2018年9月末現在)のお客様から指摘いただいた46件の要改善項目は、内容ごとに「機械」・「通路」・「備品」・「掲示物」・「服装」・「行動」に分類され、生産、物流、営業が協力しながら現在ひとつひとつ改善を進めています。

 

 従業員の変化と今後

SAPLS活動に取り組む従業員の意識にも変化が出てきました。営業部門では、中央労働災害防止協会(中災防)主催のKYT(危険予知訓練)セミナーを30名以上が受講、「安全」をお客様と同じ目線で捉え、お客様とのさらなる関係強化に取り組んでいます。玉村工場では、KYTセミナーを受講した管理職、職制が中心となり、すべての製造部署で毎朝の「指差呼称」がスタートするなど、これまで交流の少なかった生産、物流、営業、さらには外部のお客様と「安全」をキーワードにつながることで従業員に安全に対する意識が芽生え、自発的な改善活動が進んできました。
このようにマックスのSAPLS活動は、職場をより安全に改善するだけでなく、従業員の働き方や意識をよりよい方向へと変え、より「強い会社」を目指す活動でもあります。今後は玉村工場をモデルケースとして、この活動を全社、そして社会へと広げていきたいと考えています。